英語教育
全日制部門における英語教育
ニューヨーク育英学園では、創立以来,日本語による教育に力を入れる一方、米国ニューヨーク市近郊にあるという立地条件を最大限に生かし、子どもたちの国際的視野を広め、また地域との交流を深めるため、英語教育にも力を注いできました。
子どもたちが母国語(日本語)そして母国(日本)の文化を充分に会得した上で、他国の言語・文化・社会をも理解できる人間に育って欲しいと願う保護者にとって、子どもたちをどのような教育機関で学ばせるかは、特に海外に住む場合、非常に重大な課題となっています。
たとえ現地の学校に入って外国語が流暢に話せるようになっても、母国語(日本語)をメインにした質の高い教育を受けなければ、国際社会に通用する人間しては評価されにくいでしょう。
逆に言えば、たとえ日本語が流暢に話せても,帰国子女としてふさわしい外国語能力を身に付け、また滞在国の文化・社会知識を体得的に身に付けなければ、やはり国際人として活躍する土台作りの時間を無駄にしてしまうことになります。
日本では、試験の点数がよくても実際に英語を使えない(英会話の苦手な)人々が多いことが、長年問題となっており、文部科学省の最優先課題の一つになってきています。その対策の一環として、 文部科学省は2011年度から小学校5・6年で週1コマの「外国語(英語)活動」(年間35時間)を必修化することを発表いたしました。(参考:小学校学習指導要領解説(外国語活動編)PDF) このような背景の中、NY育英学園では日本語による教育をメインにしてはいますが、日本で英語を学ぶよりも、英語圏で教育を受けるにふさわしい、質と効率のより高い英語教育が求められているのが現状です。
また、NY育英学園では、在園中に日本に帰国する子、学園を卒業し現地中学に進学後日本帰国する子、そのままアメリカを母国として歩んでいく子、と、将来の進路がさまざまな子どもたちが学んでいます。学園では、 これまで授業の目標としてきた「英語の授業を楽しみ、英語が好きになる子どもたちの育成」から一歩進み、日本での英語教育事情,現地での英語教育事情などを考慮しながら、帰国後,卒業後といった将来に必要な英語能力を子どもたちが身に付けられるよう、 しっかりとサポートしていきたいと考えています。
幼児部のESL・・・「英語遊び」について
目的は何ですか?
ゲーム,歌などを通して英語に慣れ親しむことを目的としています。英語に接することが「楽しい」,「面白い」といった英語への肯定的態度の醸成です。また,英語力としては,英語のリズム・音に慣れ,英語の先生の言っていることが大体「分かる」,英語の質問に対して英語らしい発音で「答える」ことができることを目指します。
どんな先生が教えているのですか?
小学部のESL講師を兼務している幼児英語教育の経験豊富なアメリカ人講師が教えています。また,園児たちと講師とのコミュニケーションを円滑に図るためにクラス担任や副担任もサポートします。
週何回教えているのですか?
英語の時間は、毎朝あります。レッスン形式での英語のクラスは年長・年中組は毎日、年少組は、1学期は1回・2学期は2回・3学期は3回と増やしていきます。また年少組は、レッスンのない日の朝は英語講師と自由遊びで触れ合う時間を設けています。さらに、毎日ランチ・昼休みの時間に英語講師がアシスタントとして入り、一人ひとりが英語の講師と触れ合える機会を大切にしています。
1回の授業時間はどのくらいですか?
年少・年中は20分,年長は30分となっています。
どんなことをどのように教えているのですか?
子どもたちの発達段階を考慮した内容で,「聞く」,「話す」という側面を中心に言語活動を行ないます。また,子どもたちの習熟度に従って,アルファベットや簡単な語を「読む」という要素も取り入れ,さらに5歳児は小学1年生への進学を視野に入れてアルファベットを「書く」練習も取り入れたりしていきます。
子どもたちが学習する語彙,簡単な表現は,子どもとしてふさわしいものであると同時に,季節や行事に合わせ,学習効果が上がるよう配慮します。また,それらをリズムや歌,ダンス,ゲーム,工作などのアクティビティの中で楽しく学んでいくことを目指します。
もっと英語を勉強させたいのですが?
NY育英学園ではアフタースクールプログラムにて幼児ESLのクラスを設けています。レベル別の週一回(50分)のクラスで,受講者のほとんどが,小学部に進学したときに上位のESLクラスに進級しています。
アフタースクールプログラムについては,HPまたはパンフレットをご覧ください。
小学部のESLについて
英語の時間は何時間ですか?
月~木曜は,毎日1時間あり,1単位時間40分となっています。また金曜日は丸一日,6時間を英語で勉強します。(週合計10時間)
クラスの大きさはどれくらいですか?
月~木曜は学年・レベル別に計14~15クラスに分かれ,最大で10名前後,最小で4名前後と少人数制で行なっています。
また金曜午前中はレベル別に5つのクラスに分かれ,10~15名前後で学習します。午後は低学年(123年:約40名)と高学年(456年:約25名)に分かれて学習します。
どんな先生が教えているのですか?
現在,アメリカ人講師が4名,日本人講師が1名が互いに協力しあいながら各クラスを担当しています。また,保護者の方からの質問,相談などにも親切かつ丁寧に対応しています。
ESLの特徴は何ですか?
ダイレクトメソッド
授業中は全て英語で行ないます。ただし,1年生・ESL Ⅰでは,日本語のサポートが必要な場合,日本語でやりとりを行ないます。
「読む」,「聞く」,「書く」,「話す」の四技能の養成
各レベルにおいて「読む」,「聞く」,「書く」,「話す」の四技能をバランス良く育てることを目標にしています。
レベル別学習
2年生以上は児童の英語力によって5つのグループに分かれて授業が行なわれます。ESL 1は,日本人のバイリンガル講師が,他のグループはそれぞれアメリカ人講師が担当します。1年生は授業の前半をアメリカ人講師と日本人講師のティームティーチングで,後半を英語力に応じて3つのグループに分かれて日本人講師,アメリカ人講師がそれぞれ担当します。
米国の地理,歴史,文化,習慣,行事などの学習
米国の祝日や有名な行事が近づくと,それらに関わる地理・歴史などをアッセンブリ(各クラス合同授業)や各クラスにて学習します。中でも,ハロウィーンは毎年恒例の一大行事としてNY育英学園オリジナルソングも含むハロウィーンソングの練習を1ヶ月前から開始し,飾りを作ったり,ゲームの中で文化や歴史を学んだりしながら,当日は先生も一緒になって仮装パーティーを行って盛り上がります。また,毎年11月の学園祭では,英語科の発表として1年生から6年生までが一丸となり,米国の文化,歴史,地理に関わるものをテーマに選んで,それらを英語劇・歌・詩の朗読などの形で公演します。
さらにクリスマスの季節には,幼児部のクラスを訪問して英語のクリスマスソングを歌います。
なお,ESL上級クラスやLAのクラスでは,現地校のSocial Studiesのカリキュラムに沿った内容も視野に入れ,米国の地理・歴史を学習します。
現地校との交流
学期に1回,近郊にある現地校やグループとの交流会を設定しています。交流会では,現地の子どもたちにお手玉,あやとり,こま回し,竹馬などといった日本の伝統的な遊びを教えたり,習字や簡単な日本語の漢字を教えたり,運動会の典型的行事である玉入れ,綱引きなどを一緒にしたりするなどして交流を深めています。
また,現地校へ訪問する場合は,各クラスでのアクティビティーに参加したり,授業に出席したり,一緒にカフェテリアに行って食事をしたりなど現地校の生活の一部も体験しています。
カリキュラムはどのようになっていますか?
下記が大まかな内容になります。各学年・クラスごとの具体的なカリキュラムはお問合せ下さい。
1年生
歌,ゲーム,アクティビティなどを豊富に導入し,フォニックスの基礎を習得させ,体の部位,家族,動物の名前など子どもにとって親しみやすい語彙力の増強を図り,簡単な文で質問したり,答えたりできるようにします。
2年生~6年生 ESL 1~5
各レベルに応じた教科書を使用していますが,必要に応じて(絵)本,マガジン,英字新聞などの補助教材も使用します。また,子どもたちが関心をもつ様々なゲーム,アクティビティを多用して,子どもの英語力および場面に応じた簡単な表現,語彙を学習します。
こうしたゲームやアクティビティを繰り返して行なうことによって,学習した内容の定着が図られ,実際の場面で使用できるようになります。
ESL1:
渡米したばかり,あるいは渡米後1年未満の子どもたちのクラスです。基本的な日常生活会話表現や,身の回りのものの基本語彙(目標―4-6年:約1500語,2・3年:約700語,1年:約400語)を身に付けます。学年に応じ歌,ゲーム,アクティビティなどを豊富に導入し,Phonicsの基礎を学びながら,簡単な文で質問したり,答えたりできるようにします。
また語彙の習得度に合わせ,短い簡単な本(reader)を多読し,「読む」楽しさを味わいます。
ESL 2,3:
基本的な語彙を身に付け,簡単な会話ができるようになった子どもたちが,アメリカ人の講師のもとで,日本語に頼らず英語だけで聞き取り,ナチュラルな会話ができるように「聞く」「話す」練習に力を入れます。また,基本的な文法のドリルを質問・応答形式で行い,英語の骨格を身に付け,簡単な日記なども書けるよう指導します。
さらにPhonicsの中級ルールを学ぶことで初めて見る単語も「読む」ことができ,それらを耳で聞いて知っている言葉と連結させるようにすることで,子どもたちの語彙数の増強を図ります。(目標―4-6年:約3000語,2・3年:約1500語,1年:約600語)
ESL4,5:
自分の考えを簡単な文章で「話す」「書く」ことができるようになった子どもたちが,さらに複雑な内容や微細な表現ができるように「話す」「書く」練習が増えていきます。最終的には一つのトピックについてのディベートを行ったり,Short Storyを書いたりと,英語で「考える」,英語でさまざまなことを「学ぶ」ことが期待されます。
物語,日記,詩,記事などさまざまな文章形態にも触れ,語彙も増強させます。(目標―4-6年:約4500語,2・3年:約2500語,1年:約1500語)
Language Arts
現地校で使用している教科書などを使用し,「聞く」「話す」「読む」「書く」といった四技能において,現地校のレベルに対応できる能力の維持・向上を目指します家庭でも日英両方で話すバイリンガル児童のほとんどがこのクラスに所属するほか,幼児部あるいは小学校1年からNY育英学園で学んでいる子どもたちは,最終学年までにはこのLAクラスに入ることを目指します。
2・3年のクラスでは身近な話題や空想力に富んだ小説を読んで,自分の意見を表現豊かに述べたり書いたりすることがメインの学習になります。4-6年のクラスでは,本・雑誌・新聞といったより多様なソースと幅広いジャンルの文章を読んで読解力を鍛えると共に,分析的・批評的意見を述べたり,客観的なレポートを書くことが要求されます。
また絵本を書いたり,エッセイを書いたりもします。語彙の増強も大きな目標の一つです。(語彙目標―4-6年:約6500語,2・3年:約4000語)
日本から転入しても大丈夫ですか?
本から転入の場合,ESL 1(日本人講師担当)に入るのが一般的です。転入児童の学習能力,英語力などを判断し,必要に応じて家庭と連携を図ったり,具体的な学習方法を教えたり,個別に宿題の提出を求めたりなど,スムースにクラスの英語学習に対応できるようサポートしています。
さらに,英語学習をフォローアップできるよう,アフタースクールにてESLプログラムを設けています。
英検の受験は可能ですか?
可能です。当学園は唯一米国で1級受験の可能な英検協会の公式受験会場運営者となっています。日程・試験会場・申込方法等,詳しくは学園のホームページをご覧ください。
英検に合格するには,英語力はもちろんのこと,受験級が上がれば上がるほど高度な国語力が要求されます。本学園では英語と国語のバイリンガル教育に力を入れていますので,児童には,積極的に英検の受験を勧めていますが,通常の英語のクラスでは,特に英検対策を行っているわけではありません。しかし,正しい英語が身についていれば,後々英検のような選択肢形式の筆記試験にも,短い時間で形式慣れし,急速に高得点を獲得することが可能になります。
実際,NY育英学園の児童の英検上位級の合格率の高さがそれを証明しています。たとえば,3~4年生時で高卒レベルの英検2級に合格,6年生の卒業前に,大学生レベルの準一級に合格するという児童も出ています。
ただ,英検などの試験形式に慣れるために,ある時期に集中的に勉強することは確かに必要ですので,NY育英学園およびりんごラーニングセンターの提供する英検対策講座にて,学ばれることをお勧めします。
Language Artsレベルに達するには何年かかるのですか?
個人差がかなりありますが,1年生から入学し6年生になる頃には,Language Artsクラスに在籍していることを目標としています。
このレベルは,生活言語能力だけではなく,基礎的な学習言語能力が育っていないと入ることができません。
上のクラスにはどうすれば上がれるのですか?
ESL 1は約1年で終了しESL 2 にあがること,ESL IIやIIIは1,2年かけてそれぞれ上のレベルにあがることを目標としています。
ただし,たとえばESL IIのクラスといっても1年,2,3年,456年のクラスではレベルが違いますので,1年⇒2,3年⇒456年と学年が変わるときに,ESL IIIのクラスからESL IIのクラスになることはあります。
これは本人の英語力が下がったからではなく,上の学年の子どもたちと同じクラスになったときの相対的なレベル分けの結果だとご理解ください。
実際にはアフタースクールESLや英検講座などを受講し,授業以外で英語力を強化している子どもたちは,通常よりも早く上のレベルにあがることがあります。
各レベルの到達度をより明確にし,placement テストを学期末または初めに実施して進級の可否を判断することにしています。
英語科は学年ごとのクラスと違い,本人の努力次第でどんどん進級できるシステムをとっています。
子どもたちの意欲,日本帰国・現地校進学などさまざまな理由で英語力を急速に強化されたい場合,ぜひNY育英学園のアフタースクールプログラムやりんごラーニングセンターでの英語強化プログラムをご利用ください。
宿題はどのくらい出ますか?
クラス,また学期によって違い回数,内容共に違います。子どもたちにHomework Sheetを渡し,どんな宿題をいつまでにやるのかを記入するように指導しています,特に下の学年では保護者の方の宿題終了確認サインをお願いしています。
上の学年でも保護者の方の確認が必要な場合は子どもたちに伝えてありますので,ご協力どうぞよろしくお願いいたします。
卒業生は,現地校の中学へ進学しても大丈夫なのでしょうか?
最近は,現地校へ進学する卒業生が多くなりました。保護者の方や卒業生からよく話を聞くことがありますが,それぞれ現地校でうまく対応できているようです。
中には,学業面や学校の各活動などで素晴らしい成果を出している卒業生もいるとのことです。ちなみに,ほとんどの進学者が6年時において上級英語クラスである Language Arts あるいはESL Ⅲの在籍者です。
ただし,一部数学や理科・社会といった学園在席時には英語で学習しなかった教科を学ばないといけなくなるため,多少苦労されているとの声を聞くことがあります。
そこで学園では,付属機関であるりんごラーニングセンターにて「現地校支援(tutor)」や「サタデー英語補習教室」などを開講し,ReadingやWritingの練習を積むとともに社会・理科・算数を英語で学ぶことで,現地校へのスムーズな進学ができるようサポートしています。
家庭ではどのようなサポートをすればいいでしょうか?
子どもたちが楽しく英語の勉強を続けていけるよう,あたたかく励ましてあげてください。また,できるだけ英語に触れる機会を与えてくださいますようよろしくお願いいたします。
保護者の方たちとの買い物,車や電車での移動の中で目に入るもの全てが生きた英語の学習材料になります。
また一緒に本を読んだり,図書館で本やDVDを借りてあげたりしてください。子ども向けの英語のテレビ番組やDVDなどもできるだけ毎日少なくとも30分くらいは見せてあげるようにしてください。
日本に帰国する予定です。英語力を保持・伸長させるためにはどのような勉強を続けていけばいいでしょうか?
ニューヨークメトロポリタン地域という世界・米国の中心地で学んだ英語を,日本に戻ってからも伸ばし続けて欲しいというのは,
保護者の方だけではなく,英語教師たちにとっても切なる願いであることは言うまでもありません。
日本に帰国される場合で英語力を保持・伸長させたい場合は,英語教育に力を入れている学校に入学されることをお勧めいたします。
2011年度からの小学校高学年週1回の外国語(英語)活動必修化に向け,多くの学校がすでに週1回の外国語(英語)活動を導入しましたが,担任の教師が英語を教えているところが大半のようで,質的にもばらつきがあるようです。私立学校では早くより英語教育に力を入れ,特徴的なカリキュラムで授業を行っているところもあるようです。ある小学校では,週5日の英語の授業があり6年間で1000レッスンという英語教育における学年ごとの段階的目標に従って指導したりと,興味深い英語教育を行っています。
国公立の小学校を選ばれる場合も,どのような英語教育を行っているのか事前に調べ,不十分と思われる場合は,英会話教室に通ったり,自宅でDVD教材などで学習したり,ネイティブあるいは日英バイリンガルの家庭教師を検討する必要があるでしょう。
英会話教室も大手から個人教室までいろいろありますが,どのような先生が教えているのか,体験入学で確認されることをお勧めいたします。
その他のDVDの英語の教材などを購入して自宅で学習を続ける方法もありますが,高価なのと,幼児向け教材は比較的充実していますが,小学校の中級,上級レベルの教材はまだまだ発展途上であるようですので,あまり強くはお勧めできません。
英語の子ども用テレビ番組を見るのもよい学習になります。決して数は多くありませんが,できるだけ英語に触れ続けることが大切ですので,定期的な視聴をお勧めいたします。
また,米国内に住んでいたときよりも多少入手はが難しくなりますが,年齢・レベルにあった英語の本を楽しく読み続けられるようにしてあげることはとても大切です。
さらに,身近に英語を話す友達が見つかればなおよいでしょう。
その他,インターネットを利用して英語のゲームをしたり,世界の子どもたちと英語でチャットをしたりするサイトもありますので,年齢とレベルにあったものを利用されるとよいでしょう。
英語を学び続けるモチベーションを維持するために,上位の英検の級取得に挑戦し続けるのもよいことだと思います。
子どもたちが日本に帰ってからも意欲的に英語を学び続け,いつかアメリカに戻って,NY育英学園に遊びに来て,上達した英語で英語科教師たちをびっくりさせてくれるのを楽しみにしています。
また何かご相談等あれば,E-mailにてご連絡ください。
(英語科) esl.nyikuei@gmail.com